仕事を知る営業部

営業部の様子

⾧年にわたって豊國工業を支えているのはオフィス家具を中心とする製造委託のニーズです。しかし、新型コロナ禍の影響でオフィスの縮小が進み、改装や移転の停滞が続きました。一方、オフィス空間およびそれを構成する家具を、オフィスワーカーの生産性に影響を与える経営資源ととらえる企業は増加傾向にあり、委託製造に対するニーズも今後はより多様化するものと見ています。
営業部では、こうした時代の変化に対応するために、オリジナル商品の開発に注力。これまでにない製品の提案と販売を通じ、新たな分野の製造委託受注を目指しています。オリジナル商品のアイテム数はこの3年でおよそ6倍に拡大。お客様の要望する製品の具現化や新分野への参入は、決して簡単なことではありませんが、営業課、受注管理課、商品管理課の3課が連携しながら対応しています。

営業課

設計開発課の様子

独自の手法で新たなニーズを探り当てて商品化

営業課の主な仕事は、既存顧客への営業活動と新規顧客の開拓です。そこには商品を通じた新しい提案が欠かせません。競合他社が手をつけていない商品や分野に目を配るだけではなく、独自の手法で新たなニーズを探り当てる努力をしています。
1つが「寄贈型商品開発」です。まず、地域の自治体や学校との密なコミュニケーションを通じて「困りごと(課題)」を抽出。意見交換をしながら改善に向けた商品を開発し、無償で提供しています。
もう1つは「リフォーム型商品開発」です。多様な働き方に合わせた空間デザインが主流になりつつある昨今。オフィスのデザインコンセプトに基づいて選ばれる商品づくりをめざし、自社オフィスを幾様にもリフォームしながら、空間にふさわしい商品の開発に取り組んでいます。

現場や自社オフィスでお客様の声を直接受け止めることにより商品の改善点も見えてきます。改善と試作を重ねる中で生まれたオリジナル商品は、まず豊國工業のオリジナルカタログに掲載。さらに、取引先である商社や販売会社のカタログに掲載いただけるよう提案活動を行います。プレゼンテーションのための資料作りはもちろん、配置したときの印象や使い勝手がわかるように、営業課のYoutube担当が動画を作成し、活用を進めています。
商品開発のパートナーとして地域の自治体や学校とともに仕事を進めることにも意味があります。日本の企業の約99%は中小企業であり、地方に分散しています。求められているのは、トレンド重視の都市型デザインとは限りません。そして多くが少子高齢化による人材不足といった共通の課題を抱えています。そこに目を向けることで、日本中の中小企業の課題解決に役立つ商品開発ができると確信しているからです。
本当に求められるものを探り当てて商品化し、提案する。それが豊國工業の営業スタイルです。

受注管理課

品質管理課の様子

お客様と工場をつなぐ“橋渡し役”

古くからお付き合いいただいている取引先から、営業戦略に基づいて獲得した新たな取引先の窓口として受注やお問い合わせに対応しています。営業課がまいた種を刈り取る仕事です。
受注が入ると、まず社内の製造部門や間接部門を含めてどんな工程、納期で手配するかを計画します。受注状況によっては生産日数が延びる場合もあります。営業課をサポートしながら取引先との再交渉や工程の再調整を行うことも大切な仕事です。受注した商品の手配だけではなく、出荷計画や需要を見据えた在庫の生産もコントロールしています。
いわば取引先と工場との橋渡し役。責任は重いですが、やりがいもそこにあります。

商品管理課

商品管理課の様子

完成品をパズルのように収納し、予期せぬ出荷にも迅速に対応

自社の製造ラインで完成した製品や外注先から入庫した製品の収納と、受注に応じた出荷を受け持っています。また運送業者との窓口を担う業務です。
計画に従って出荷する製品もあれば、突発的に出荷する製品もあります。期日通りに出荷するには、倉庫のキャパに応じて収納効率を上げながら、臨機応変に対応できるストックやレイアウトが欠かせません。製品A を出荷したら、Bを移動し、CとDの入荷に備えるなど、簡単ではありませんが、パズルゲームに近い面白さもあります。日々は担当のエリアをコントロールしつつ、繁忙期は持ち場を越えて協力し合うことも必要です。計画通りに入庫、収納、出荷を完了した時の達成感を共有しましょう。